◆SCUEL DATA REPORT Vol.28
看護職員の処遇改善のため2022年10月に新設された評価料の届出状況 (2023年1月時点)
■看護職員処遇改善評価料(看処遇)の届出
2022年10⽉より新設された「看護職員処遇改善評価料」(看処遇)は、地域でコロナ医療等を担う医療機関を対象に、看護職員の処遇改善のため2022年10月に新設された評価料です。2023年1月時点の届出状況を調査したところ、全国の届出医療機関は2,534件でした。
救急医療を担うDPC(DPC/PDPS)医療機関でみると、届出のあった医療機関は1,597件で、大学病院群が77件、DPC特定病院群が172件、DPC標準病院群が1,348件でした。
1月時点で届出のなかった大学病院は、札幌医科大学附属病院、防衛医科大学校病院、昭和大学病院、日本大学医学部附属板橋病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院の5件でした。
■看処遇:エリア別届出医療機関数 0~44件と地域差
DPC/PDPD医療機関の届出状況を地域別にみると、届出数が多い二次医療圏は大阪市44件、少ない二次医療圏は北空知(北海道)、萩(山口)、西諸(宮崎)等の地域で0件でした。
■看処遇:今後への期待
看処遇の評価料の新設は、確実に看護職員の賃上げにつなげることが基本命題であるため、今後は実際にどれほどの賃金引き上げにつながったかの検証が求められるほか(2022年7月27日 中央社会保険医療協議会 総会 第525回議事録より引用)、日本看護協会は、救急医療を担う医療機関以外も含めた全ての看護職員の処遇改善への要望を出すなど、より公平性が実現できる形での継続・拡大が期待されます。
■看処遇とは
看処遇の届出対象となる医療機関は、救急搬送件数が年間200件以上、救命救急センター等を設置する医療機関です。看護職員数や延べ入院患者数等で算出した値に基づき、1点~340点の区分で算定できます。
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【調査概要】調査時点:2023年1⽉
調査対象:看護職員処遇改善評価料の届出医療機関
調査⽅法:各地⽅厚⽣局 47都道府県へ開⽰請求
◆SCUEL DATA REPORT Vol.28
二次医療圏別の「看護職員処遇改善評価料」の届出状況を、各地方厚生局から入手した情報をもとに2023年 1月時点での地域の姿としてご報告いたします。
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