◆SCUEL DATA REPORT Vol.27
【スクエルの最新調査】医師不⾜が続く岩⼿県 医師は今どこにいるのか (2022年12月時点)

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二次医療圏、市区町村別、「常勤・非常勤医師数」届出件数 ※公開終了期日は未定
(個別の医療機関名称は非表示)

下記の BI画面(Tableau)で 任意エリアをクリックして、直近1年の医師数の増減をご確認いただけます。

■医師の偏在対策
⻑らく⽇本の医療の課題とされてきた医師の偏在。
今年10⽉27⽇には第9回「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ」が開催され、2023年度から都道府県で本格化する第8次医療計画策定に向けた動きが注⽬されています。

■医師不⾜に悩む岩⼿県
ところで、都道府県別に⾒ると、岩⼿県は⻑年医師不⾜の地域として指摘されてきました。
医師偏在指標に基づくランキングでは、平成30年度に47位、令和2年5⽉時点では46位でした。

また、⼆次医療圏別に⾒ると、盛岡に集中していることが分かります。(下は全355医療圏中の順位)
逆に⾔えば、盛岡以外は医師少数区域ということであり、それらの地域での医師確保が問題となっています。

■岩⼿県内の医師はどこに集まっているのか
今回、このような状況を踏まえ、この1年間における岩⼿県の医師数の変化を調査しました。
※⾮常勤を含めた施設ごとの勤務医数の合計のため、医師偏在指標に⽤いられる医師数より多く集計されます。

その結果、県全体では常勤・⾮常勤ともに医師数が増えていることが分かりました。
⼀⽅で、県が医師不⾜を指摘している沿岸部では、依然減少傾向にあるようです。

また、医師少数地域に指定されている岩⼿中部医療圏を⾒ると、圏内の⼀つの医療機関で⼤幅に医師が増えた⼀⽅で、周囲の市町村では医師がやや減少していました。

したがって、圏全体で安定した医療供給がなされているのかという点については、慎重な評価を要するかもしれません。

■課題は他の都道府県にも
同様のことは、医師多数都道府県でも⾒られるようです。
(例1)医師偏在指標が最も⾼く、なお医師不⾜と⾔われる東京都 ※島しょ部は省略

(例2)医師多数都道府県でありながら、⾼齢化に直⾯する⽯川県

2023年には新しい医師偏在指標が提⽰され、各都道府県の計画策定が始まります。
当社は医療環境の変化に注⽬しながら、引き続き最新のさまざまな医療データをお届けしてまいります。

◆保険医療機関の従業員に関する当社保有データ詳細についてはこちら
https://scueldata.me/dataset/staff/

【調査概要】
調査期間:2021年12⽉、2022年12⽉時点
調査対象:各保険医療機関の常勤・⾮常勤医師数(⻭科医師を除く)

■ミーカンパニーのプレスリリース⼀覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/11087

■ミーカンパニーについて
ミーカンパニー株式会社は、2010年設立以来、医療機関・薬局・介護・障害福祉データベース「SCUEL®(スクエル)データベース」を構築してきました。「データでこれからの日本の医療・介護を支えること」を事業理念とし、高鮮度で精緻なデータベースの提供を通じて、地域包括ケアシステムの実現や、患者と医療、家族と介護をつなぐことを推進します。