医薬品供給不足時の対応フロー(薬局編・病院編)|在庫確認から代替検討・患者説明・記録まで
最終更新: 2026年7月11日
限定出荷・供給停止の連絡を受けてからの動きを、薬局と病院それぞれの実務フローに整理しました。各ステップに、無料で使える確認ツールへのリンクを添えています。
薬局編 — 7ステップ
STEP 1|
公的な届出状況を確認するその品目が「限定出荷か・供給停止か」「理由は何か」「解消見込みはいつか」を確認。
供給モニター ↗で品目名を検索すると、厚労省への届出内容と解消見込みが毎日更新で見られます。
公表見込みを過ぎても未解消の品目には「⚠公表見込みを超過」が表示されるため、見込みの現実性も判断できます。
STEP 2|卸に在庫・入荷見込みを確認する
届出上は限定出荷でも、地域・取引条件によって入荷可否は異なります。必要日数分を具体的に伝えて確認します。
STEP 3|
同一成分の他銘柄(受け皿)を探す品目別供給カルテ ↗で成分を開くと、全銘柄の出荷状況が一覧でき、
緑の行=通常出荷を続けている銘柄が受け皿候補です。「供給状況の変化履歴」で
いつから不安定か・改善傾向か悪化中かも確認できます。
STEP 4|別成分への変更を検討する(疑義照会)
同一成分で確保できない場合、カルテ下部の「同じ薬効分類の代替候補」で通常出荷が続く成分を確認し、処方医に疑義照会します。適応・用法は成分ごとに異なるため、変更可否は医師の判断です。
STEP 5|
薬局間の分譲・患者紹介を使う近隣薬局からの分譲は
別紙様式4-1(販売授与証明書)等を用い2年間保存。自局で調剤できず他薬局に在庫がある場合は
別紙様式4-2(患者紹介に係る案内書)を交付します。→
書き方・記入例・無料テンプレート
STEP 6|
患者に説明する不安をあおらず、自己判断での中止・減量を防ぐ説明を。→
患者向け説明ページ(そのまま見せられる内容にしています)
STEP 7|
記録・保管案内書は紹介先で2年間保管。分譲記録・疑義照会・患者説明は薬歴に記録します。これらの運用は
地域支援・医薬品供給対応体制加算の体制要件(薬局間融通・計画的な在庫管理)とも重なります。
病院編 — 7ステップ
STEP 1|
採用医薬品の供給状況を定期モニタリング採用品目リストと突合して毎朝チェック。
週間供給レポート ↗なら1週間の悪化・改善・新規掲載を5分で把握できます。
STEP 2|院内在庫と使用量を把握し、優先順位をつける
在庫日数を算出し、代替が利きにくい患者(腎機能・アレルギー・小児等)への優先配分を検討します。
STEP 3|
代替薬を選定する(薬剤部・薬事委員会)カルテ ↗の代替候補と
メーカー別供給状況 ↗(切替先メーカーの供給力・単一供給品目の確認)を材料に選定します。
STEP 4|処方医への情報提供・院内周知
「いつから・現状・見込み・代替」を1枚で。カルテページの変化履歴(供給不安が始まって◯日)は院内説明資料としてそのまま使えます。
STEP 5|発注を適正化する
厚労省の協力依頼で繰り返し求められているのは「当面の必要量に見合った購入・過剰発注の抑制」です。買い込みは地域全体の偏在を悪化させます。
STEP 6|
地域と連携する近隣医療機関・薬局との在庫情報共有、
地域フォーミュラリ ↗への参画は、供給不安時の切替を平時から仕組み化する取り組みです。
STEP 7|解消後のフォロー
解消(通常出荷復帰)を確認して切り戻すか、切替を維持するかを判断。回復の動きも週報・カルテで追えます。
出典・関連リンク
※ 本ページは一般的な実務の流れを整理したものであり、個別の判断は各施設の手順・最新の通知・関係機関の指示を優先してください。