SCUEL医薬品供給ガイド
最終更新: 2026年7月30日|令和8年度診療報酬・調剤報酬改定対応令和8年度改定では、医薬品の供給不安を背景に、安定供給への貢献を評価する加算が薬局・医療機関の双方に新設されました。名称が似ているため混同されがちですが、3つの異なる加算があります。このページで全体像と要点を整理します。
| 名称 | 対象 | 算定単位 | 点数 |
|---|---|---|---|
| 地域支援・医薬品供給対応体制加算(1〜5) | 保険薬局(調剤基本料の加算) | 処方箋受付1回につき | 27/59/67/37/59点 |
| 地域支援・医薬品供給対応体制加算(入院) | 病院・有床診療所 | 入院初日 | 87/82/77点 |
| 地域支援・外来医薬品供給対応体制加算 | 診療所(外来・処方箋料等の加算) | 1処方につき | 8/7/5点 |
二層構造が最大の特徴です。加算1(27点・全薬局共通)は「医薬品の安定供給に資する体制」のみで算定できる入口で、加算2〜5はこの土台の上に地域医療貢献の実績・体制を重ねます。
| 区分 | 点数 | 対象 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 加算1 | 27点 | 全区分共通 | 安定供給要件のみ(下記) |
| 加算2 | 59点 | 調剤基本料1 | 加算1の要件+実績要件(9項目中の該当数)+体制要件 |
| 加算3 | 67点 | ||
| 加算4 | 37点 | 調剤基本料1以外 | 同上(実績の基準回数が大幅に高い) |
| 加算5 | 59点 |
| 実績項目 | 加算2・3 | 加算4・5 |
|---|---|---|
| 時間外等加算・夜間休日等加算 | 40回以上 | 400回以上 |
| 麻薬の調剤 | 1回以上 | 10回以上 |
| 調剤時残薬調整加算・薬学的有害事象等防止加算 | 20回以上 | 40回以上 |
| 服薬管理指導料(かかりつけ薬剤師) | 20回以上 | 40回以上 |
| 外来服薬支援料1 | 1回以上 | 12回以上 |
| 在宅患者訪問薬剤管理指導料(単一建物1人) | 24回以上 | |
| 服薬情報等提供料 | 30回以上 | 60回以上 |
| 加算 | 後発医薬品の使用割合 | 点数 |
|---|---|---|
| 地域支援・医薬品供給対応体制加算(入院初日) | 90%以上 | 加算1: 87点 |
| 85%以上90%未満 | 加算2: 82点 | |
| 75%以上85%未満 | 加算3: 77点 | |
| 地域支援・外来医薬品供給対応体制加算(診療所・1処方につき) | 90%以上 | 加算1: 8点 |
| 85%以上 | 加算2: 7点 | |
| 75%以上 | 加算3: 5点 |
点数と使用割合の基準は旧加算と同水準ですが、令和8年度改定で流通改善ガイドラインの遵守(単品単価交渉の原則、頻回配送・急配依頼の抑制、返品の適正化)と、地域の安定供給体制への参画(平時からの地域連携)、後発医薬品の品質・安定供給情報を収集・評価して採用を決定する体制が施設基準に組み込まれた点が新しいポイントです。
届出は、保険薬局の所在地を管轄する地方厚生(支)局に対して行います。使用する様式は別添2の様式87の3の1および様式87の3の2(地域支援・医薬品供給対応体制加算の施設基準に係る届出書添付書類)です。様式87の3の1では、届出区分の選択、加算1への該当性(加算1〜5共通)、加算2〜5への該当性(実績9項目の回数)を記載します。医薬品の購入に関する単品単価交渉の状況は、様式85「妥結率等に係る報告書」の提出が前提となる点にも注意してください。
加算の土台となる「計画的な調達・在庫管理」「地域との在庫連携」には、供給状況の日常的な把握が欠かせません:
A. はい。令和8年度改定で地域支援体制加算と統合され、「地域支援・医薬品供給対応体制加算」に再編されました。医科の後発医薬品使用体制加算・外来後発医薬品使用体制加算も同様に再編されています。
A. 原則として前年5月1日から当年4月末日までの1年間の実績を、処方箋受付1万回当たりに換算して判定します。
A. 代表的なものとして、令和8年3月31日時点で後発医薬品調剤体制加算1〜3の届出を行っていた薬局は、令和9年5月31日まで後発医薬品調剤割合85%以上の要件を満たすものとみなされます。このほかにも区分・要件ごとに経過措置が定められているため、必ず告示(令和8年厚生労働省告示第71号)・通知(保医発0305第8号)・疑義解釈の原文と地方厚生局の案内でご確認ください。
A. 供給不安時に他薬局へ患者を紹介する運用(別紙様式4-2)や薬局間分譲(別紙様式4-1)は、地域における医薬品供給体制の実務そのものです。書き方とテンプレートは案内書の書き方ページをご覧ください。
A. 所在地を管轄する地方厚生(支)局に、様式87の3の1・87の3の2を用いて届け出ます。年度途中でも新たに要件を満たせば随時届出でき、届出月の末日までに受理されれば翌月1日(月の最初の開庁日に受理なら当月1日)から算定できます。
A. はい。加算1(27点)は調剤基本料の区分にかかわらず、医薬品の安定供給に資する体制(後発医薬品調剤割合85%以上・1,200品目以上の備蓄・薬局間の融通体制など)のみで届出できる入口の区分です。地域貢献の実績が揃い次第、加算2〜5へ区分変更する運用が可能です。
A. 届出施設基準の一覧、後発医薬品を積極的に調剤する旨(薬局の内側・外側)、加算2〜5では在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨と休日・夜間に対応できる連携薬局の連絡先の掲示が求められます。あわせて書面掲示事項のウェブサイト掲載が原則義務化されています(経過措置は令和7年5月31日で終了)。