🩺 健診で見る潜在患者 — 3疾患の未治療ギャップ【特定健診 2019→2023年度】
出典: 厚生労働省 NDBオープンデータ第7〜11回 特定健診(二次医療圏別・公費レセプトを含まない)
「未治療ギャップ」とは — 指標の定義と計算方法
未治療ギャップとは:特定健診で受診勧奨判定値に該当した人の割合から、すでに薬物治療を受けている人の割合を差し引いた、本サイト独自の参考指標です(医学的な標準用語ではありません)。受診勧奨判定値への該当は、診断や薬物治療の必要性を直接示すものではありません。服薬中でも値が高い人は両方に含まれるため、この差は「受診勧奨判定値に該当し、服薬していない人」の割合の下限の目安を示します。
マイナスの場合は、服薬中で検査値が判定値未満の人が比較的多い可能性を示します。
「pt(ポイント)」とは:割合(%)どうしの差を表す「パーセントポイント」の略です。例えば、脂質異常に関する該当率が28.0%、服薬率が16.0%の場合、差は12.0ptです。「%」では相対的な増減率と混同されるため、「pt」と表記しています。
未治療相当人数の計算:該当者の推計人数から、服薬者の推計人数を差し引いて算出します。検査と質問票では回答者数がわずかに異なるため、服薬者数は検査の回答者数に合わせて補正しています。例:脂質異常=該当約862万人−服薬約496万人相当≒約367万人。個人単位で未治療を確認した実人数ではなく、特定健診を受診した40〜74歳を対象とする参考推計です。健診未受診者は含まれません。
3疾患の比較(2023年度・全国)
人数の出所:厚生労働省 第11回NDBオープンデータ 特定健診の「検査値階層別・二次医療圏別性年齢階級別分布」(該当)と「標準的な質問票・同分布」(服薬)を、全圏域・全性年齢階級で合算した実人数です。未治療(下限)=該当者数 − 服薬者数(検査と質問票で回答者数が僅かに異なるため、服薬者数は検査の回答者数に合わせて補正して差し引き)。
都道府県別に見る
都道府県を選ぶと、その県の行を強調・展開した状態で疾患ページを開きます。全47都道府県の順位・5年の動き・未治療相当の人数を同じ画面で比較できます。
地域の医療・医薬品データをまとめて見るには
地域から探す もご利用ください。
全国の推移(2019→2023年度)
未治療ギャップ(pt)
脂質異常症のギャップが最も大きく、5年間で縮小が続いています。高血圧のマイナスは、服薬により基準値未満に保たれている人が多いことを示唆します。
未治療相当の人数(下限・万人)
計算:各年度の該当者の実人数 − 服薬者の実人数(検査の回答者数に合わせて補正)。脂質異常症は2019年度の約468万人から2023年度の約367万人へ、5年間で約101万人が治療につながった計算になります。高血圧は服薬者が該当者を上回るため、この人数のグラフには含めていません。
健診受診者のリスク・既往(全国)
該当率=特定健診の「標準的な質問票」(22項目)で、下記の回答をした受診者の割合です。分母はその質問に回答した健診受診者(40〜74歳)。
| 項目 | 該当率の定義 | 該当率(2023年度) | 推移(2019→2023) |
|---|
| 20歳から体重10kg以上増加 肥満・メタボの代理指標 | 質問9に「はい」と回答した人の割合 | 39.8% | 5年 +1.0pt |
| 習慣的な喫煙 循環器・呼吸器リスク | 質問8に「はい」と回答した人の割合 | 21.5% | 5年 -1.1pt |
| 毎日飲酒 肝・代謝リスク | 質問18に「毎日」と回答した人の割合 | 25.5% | 5年 -1.5pt |
| 脳卒中の既往・治療 抗血栓療法の対象層 | 質問4に「はい」と回答した人の割合 | 1.7% | 5年 +0.0pt |
| 心臓病の既往・治療 循環器治療の対象層 | 質問5に「はい」と回答した人の割合 | 3.3% | 5年 -0.1pt |
| 慢性腎臓病・腎不全の既往 腎合併症・薬剤調整の対象層 | 質問6に「はい」と回答した人の割合 | 0.6% | 5年 +0.1pt |
| 貧血といわれたことがある 鉄剤・造血薬の関連 | 質問7に「はい」と回答した人の割合 | 11.4% | 5年 +0.4pt |
出典・注記
出典: 厚生労働省「NDBオープンデータ」第7〜11回 特定健診(検査・標準的な質問票/二次医療圏別性年齢階級別分布/公費レセプトを含まない)。対象は特定健診受診者(40〜74歳)で、健診未受診者は含みません。10未満のセルは秘匿のため0として集計。本指標は集団の統計であり、個々の患者の治療の適否や管理状況を評価するものではありません。本ページの集計はSCUEL(ミーカンパニー株式会社)独自のものです。