2025.05.03

電子カルテ導入・更新に関する最新動向(2025年5月3日調査)

はじめに

本レポートでは、2025年4月に発表された電子カルテに関連するニュースをSCUEL NEWSから抽出し、傾向やポイントを整理しました。SCUEL NEWSは医療機関の公式ホームページからの最新ニュースをまとめており、リアルタイムに地域の動きをキャッチできる点が大きなメリットです。また、導入・更新に伴うトラブルや診療スケジュールの変更といった現場の課題も具体的に把握できます。


ニュースのトレンド

2025年4月の電子カルテ関連ニュースには、以下のような傾向が見られました。

  • 5月稼働予定施設による事前告知が多く発表されている。
  • 診療制限や救急外来の一時停止を伴う事例が複数報告された。
  • クラウド型電子カルテやAI連携、データ利活用といった次世代機能の活用も登場している。

件数集計

2025年3月23日以降に発表された電子カルテに関するニュースを件数で分類すると、以下の通りです。

  • 新規導入:15件
  • システム更新:13件
  • 診療スケジュールへの影響:9件
  • セキュリティ対策・トラブル対応:0件(該当する具体的事例なし)

※件数はSCUEL NEWSに掲載された発表情報の件数であり、全国の導入実態を網羅したものではありません。

新規導入(具体的な記事)

  • 吉川病院(大阪府):2025年5月1日より電子カルテ導入予定。受付・診察に時間がかかる可能性あり。
    出典:吉川病院
  • 横浜丘の上病院(神奈川県):2025年5月1日より電子カルテ導入済。動画も公開。
    出典:横浜丘の上病院
  • こが病院(北海道):2025年4月30日発表。電子カルテを導入し、業務効率化を図る。
    出典:こが病院

具体的なポイント

Point 1:診療スケジュールへの影響が継続的に発生

Point 2:クラウド化・AI活用の動きが明確に

  • 近藤内科病院(徳島県):クラウド電子カルテと富士フイルムの画像AI診断を連携導入。
    出典:近藤内科病院

Point 3:電子カルテデータの研究利用も進展

  • 群馬大学医学部附属病院:電子カルテ情報を用いた臨床研究用データベース構築プロジェクトを開始。
    出典:群馬大学病院

総括・考察

2025年4月は、電子カルテの導入・更新に関する告知が比較的多く、特に5月の稼働に向けた準備に関連した発信が多く見られました。同時に、救急体制の変更や受付方法の変更など、患者対応面でも影響が出ることが繰り返し確認されています。

新たな動きとして、クラウド型システムやAI連携、データの二次活用といった高度化の兆しも読み取れますが、診療への影響を最小限に抑えるための配慮も引き続き重要ではないでしょうか。

SCUEL NEWSは、医療機関の公式情報に基づくタイムリーな動向把握を可能にするツールとして、今後も医療ICT事業者の現場理解や製品提案における参考情報となり得ます。