外来・入院だけでは見えない介護施設とつながる医療機関の実態とは
製薬業界のターゲティングは、これまで「外来・入院」を中心に行われてきました。しかし、認知症や脳血管疾患などの領域では、患者の多くが在宅や介護施設へと広がっています。
そのため外来・入院データだけでは、市場の全体像は捉えきれません。今後は、外来・入院と在宅・介護を、一続きの患者動線として捉える視点が不可欠です。売上やレセプトに加え、介護施設との連携状況や在宅診療の実施状況を組み込むことで、医療機関が持つ真の患者ポテンシャルが見えてきます。
制度面でも令和6年度の報酬改定により、医療・介護双方で連携体制の構築が義務化(※一部努力義務)され、医療機関の役割は「地域・施設」へと確実に拡大しています。
2027年4月の完全義務化に向けて医療機関側の動きが変化する中、弊社が独自に収集している「協力医療機関データ」および「嘱託医データ」をもとに、介護施設と連携している医療機関・医師の実態を深掘りします。
SCUELが保有する医療・介護連携データ
・協力医療機関データ
・嘱託医データ
◆協力医療機関になるのはどんな医療機関?◆
介護施設からの急変時対応や入院受け入れを担う「協力医療機関」は、全国で約19,100施設にのぼります。その実態は一様ではありません。
①製薬企業様が注目する介護施設別の協力医療機関数
介護事業所によって入居する方の属性が異なるため、自社重点領域の患者が多い施設(例:認知症であればグループホーム等)と連携の深い医療機関を特定し、優先順位を付けることが重要です。

②病床規模別 協力医療機関数
協力医療機関は、無床診療所や200床未満の中小病院が中心です。
地域に根差し、介護施設を支える中小規模医療機関こそ、見落とされがちな重要ターゲットといえます。

③在宅関連の施設基準の届出状況
介護保険施設の協力医療機関は、入所者の急変に対応できる体制を常時確保する必要があります。そのため、19,100施設のうち約5割にあたる9,600施設が在支診・在支病の届出を行っており、高い在宅対応能力を備えています。
これらの医療機関を把握することで、外来・入院だけでは見えなかった「自宅や施設にいる患者さん」への導線が可視化されます。

◆嘱託医を務める医師はどんな医師?◆
SCUELでは、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、短期入所生活介護、地域密着型介護老人福祉施設における嘱託医の氏名および勤務先医療機関を収集しており、約8,400名の情報を保有しています。
①病床規模別 嘱託医数
嘱託医も協力医療機関と同様に、中小規模施設に所属する医師が中心です。
嘱託医は施設入所者の健康管理を担うキーマンであり、治療方針や処方傾向に影響を与える存在です。地域に根差し、高齢者施設に対して影響力を持つ医師を特定することは、介護市場を見据えた戦略立案において重要な視点となります。

②嘱託医が保有している専門資格(上位10位まで)
SCUELが保有する医師の専門資格情報を組み合わせることで、専門領域の知見を介護現場で発揮している医師を特定できます。
認知症サポート医、消化器専門医、循環器専門医など、特定の疾患領域において介護施設で中心的役割を担う医師の把握は、重点領域における精緻なターゲティングにつながります。

SCUELには、協力医療機関や嘱託医のほか、在宅患者数や診療実績など、地域の医療・介護連携を読み解くための多種多様なデータを保有しております。
貴社の重点領域におけるターゲティングの精緻化や、エリア戦略の再構築など、お困りごとがございましたらぜひお気軽にご相談ください。
◆医療介護連携に関するセミナーのアーカイブ動画◆
<2024年3月実施>
製薬企業の視点から見る介護事業所データの可能性~オープンデータで読み解く医療機関と介護事業所の連携~
<2024年9月実施>
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