「ターゲット医師の主所属や派遣先を把握してポテンシャルを精緻化したい」
このようなご相談をいただくことがあります。
実際に、ターゲット医師の1人であるX医師の所属状況を確認すると、6病院への在籍が確認できました。

X医師の場合、2つの大学病院と1つの公立病院、3つの民間病院に籍があるようです。
では、
- すべての病院で臨床を担っているのでしょうか?
- どの施設へ訪問すると会える確率が高いのでしょうか?
- 各病院の診療において、どの程度の影響力を持っているのでしょうか?
所属施設名を眺めていても、その答えは見えてきません。
そこで、各病院ホームページで確認できたX医師の役職と外来コマ数を追記してみます。

いかがでしょうか。
- まず外来コマ数からは、少なくとも4つ病院(A大学病院、C病院、K病院、E総合病院)で臨床に携わっていると考えられます。
- また、主たる勤務先は部長職であり外来診療にもより多く携わっているA大学病院と考えられますので、面談確率が高そうなのはA大学病院です。
- もしA大学病院で会えない場合は、一部外来を持っているK病院やC病院に訪問するという方策も考えられます。
- 影響力に関しては、A大学病院で部長職、D大学病院で客員教授という医師ですので、他の病院においても、組織的権限(役職)は無くとも専門医として影響を与えうる立場であることが推察されます。
医師のターゲティングやアプローチ戦略において、所属診療科や専門資格を活用している企業様は多いですが、医師の役職データを活用しているという方はほとんどありません。
しかし、各所属先における医師の役職は、医師の勤務形態やポジション、影響力を推定できる非常に有用なデータです。
▶約20%の医師が複数施設に所属しており、多い医師では6施設に所属
SCUEL医師データベースを用いた医師約5,000人のサンプル調査の結果では、約20%の医師が複数の医療機関に同時在籍しており、最も多い医師では6カ所の医療機関への在籍が確認されました。

▶複数施設に所属している医師のうち、役職情報が確認できた医師は約80%
サンプル調査で、複数施設に所属している医師のうち役職が確認できる医師は約80%でした。
今夏リリースした外来コマ数データと役職データを合わせて活用いただくことで、医師の処方ポテンシャル・影響力に対する解像度を高めることができます。

SCUELでは、2026年1月頃から半期更新で医師役職データの提供を開始する予定です。
現在も一部施設については試験収集した役職データを提供可能ですので、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。